2010年12月8日

被害者の削除されたツイート 〜アサンジ氏は無実、単なる二股〜 #WikiLeaks

[追記]
Ardin氏は現在パレスチナの西岸地区でキリスト教系団体のために働いているそうです。彼女のブログによると来週、Yanounという小さな村に移るんだとか。(そこへ取材しに行くのはさぞ難しいでしょう…)


訴訟を取り下げた、という噂も聞きますが、まだ確証は取れていません。。
唯一見つかった記事にも「may have ceased(取りやめたのかも)」と、曖昧な書き方でした。
それが本当なら喜ばしいと同時に、何だかこうなってくると逆に彼女の安否もちょっと心配…。

また一連のアサンジ氏への容疑に関して、ガーディアンのコメントがなかなか良かったです。

***

被害者だという2人の女性のうち1人の削除されたツイートが見つかっています。

それによれば、女性のうちの1人、Anna Ardinは、被害にあったと言われている8月14日の前後でこんなツイートをしていました。

14日

「ジュリアンがザリガニパーティー(スウェーデンの8月頃よくある)に行きたいんだって。誰か今夜か明日パーティーする人でうちらのための席があるよって人いない?」 


そして被害の翌日である15日のツイートには
「夜中2時に外で座ってる。世界のかっこよくって頭のいい人たちに囲まれたら、寒くなんてほとんどないよ。ほんと素敵!」とあります。




アサンジ氏は、Ardin氏の家に8月11日から10日間ほど滞在していました。18か19日ころ、友人の女性もアサンジ氏と関係を持っていたことをArdin氏は知ります。そして2人は、20日、警察に申し立てに行き、同日、ツイートは削除されました。しかし(マヌケなことに)、彼女はブログを持っていて(削除済み)、ブログに転送されたツイートをしばらく削除し忘れていたために、保存できた人がいたようです。 その後も、このあるネット上の記事のツイートに言及したコメントが削除されたり、彼女のブログの該当箇所が削除されるといったことがあったそうです。

また、警察の発表で破れたコンドームが見つかったとありました。(事件発覚直後にこのことは正式に公表されています)。
コンドームを使ったレイプなんて聞いたことないです。
(スウェーデンにおける性犯罪はかなり罪が重く、夫婦間でも合意がなければ犯罪として扱われることもありますが…)
被害者の女性は、アサンジ氏が故意に破ったということを問題にしていたそうです…。

重要な事実として、彼女たち自身が、最初からアサンジ氏を訴えたわけではない、ということです。
最初、彼女たちが警察に行った理由は、コンドームが破れたからアサンジのHIV検査をしてほしいということだったのです(それもおかしな話ですが)。被害者の女性は友人同士で、アサンジ氏に二股をかけられていたと知り激怒。仕返しをしよう!という風になったそうです。ツイートをした時は、まだ二股とかけられていたとは思ってないから、被害者とは思えない幸せそうなツイートなのです。

つまり、この時点でアサンジ氏は何かの罪で訴えられたわけではない

性犯罪部門でトップの女性検事が事件を調べた結果、当然ながら何の罪もないと判断。アサンジ氏は、自由の身となりました。

しかし、その後、まったく関係のないヨーテボリ(スウェーデンの第二都市)にいる検事がこの件を事件化。8月の時点ではまったく言及されていなかった「事実」がわんさか出てきて、アサンジ氏が性的虐待と強姦の罪に問われることになったのです。

ちなみにArdin氏は、キューバで反共産主義活動のかどで強制送還された過去を持つ社会民主党党員で、公人と言ってもいい。なので、彼女の実名はサイトで明らかにされています。

※このエントリは、以下のスウェーデン語と その内容を英語に訳したサイトに依拠しています。
Fallet Assange: Uppgifter raderas om och om igen
http://www.samtycke.nu/2010/09/fallet-assange-uppgifter-raderas-om-och-om-igen/

Assange Case: Evidence Destroyed Over and Over Again
http://radsoft.net/news/20101001,01.shtml



オリジナルのスウェーデン語のサイトは、性行為は(夫婦であっても)同意のもとに行う、ということを世の中に訴えている団体のサイトです。
Ardin氏が、同団体の運動理念を悪用し本当の性犯罪被害者をないがしろにした、そして公の人間であるということなどを理由に名前を公表しています。

また、現在ストックホルムの検察庁にアクセスできない状態です。
これもひょっとしたらDDoS攻撃…?
と、思っていたら、これは味方からの攻撃だったようです。応援団のひとり、Anonymousでした。


(ちょっとこの攻撃は援護射撃にはならなかったかな…。公式記録は見れた方がいい。消されたりするかもしれないし。)

などと思っていたら、彼らも同じ考えだったらしく

"We will say that we are moving away from DDoS and working on methods to support Wikileaks with methods like mirroring the site and other methods to allow WikiLeaks to keep operating"


DDoS攻撃から、ウィキリークスのコピーサイトを増殖するなどして支援する方へ作戦変更する、といったことをガーディアンに語っています。

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