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2011年2月3日

ウィキリークスを平和賞に推薦したのは誰? #wl_jp


ちょっと嬉しいニュースです。
ノルウェーの国会議員が2日、米外交公電などを公表している内部告発サイト「ウィキリークス」を今年のノーベル平和賞候補に推薦した。(中略)ウィキリークスを推薦したのは、ノルウェーの連立与党の一つ、左派社会党のスノーレ・バーレン議員(26)。同議員は自身のブログで「(同サイトは)汚職や戦争犯罪などを公表することで、人権や自由を求める闘いに貢献している」と推薦理由を説明した。

お若いですね。Wikipedia情報で恐縮ですが、この方、ピアニストで歌手でもあるそうです。しかも、19歳で市議会議員になってる!(北欧の選挙権&被選挙権は18歳から)

彼の主張は、本人のブログで短くまとめられていました↓
Why I have nominated Wikileaks for the Nobel Peace Prize 
(Snorre Valen)

以下その翻訳です。

なぜ私はウィキリークスをノーベル平和賞に推薦するのか

言論を発する人があなたと同じ意見を持っているとき、言論の自由を支持することは常に簡単です。これは、政府が失敗しがちな自由主義と民主主義というものにおける「試金石」なのです。例えば、西側諸国は「友好的な気質」を持った抑圧的な政権を容認する長い歴史を持っています。インターネット企業は検索エンジンを検閲して、中国を支援しています。そして、多くの国々が「メッセンジャーを撃とう」とすることで、公共の利益となる資料を公開しているウィキリークスの明白な権利に対向しています。
政府によって機密とされる資料を公開することは、新聞やメディアが何十年と実践してきた明らかに正当な行為です。こうしたやり方で、世の中の人々は政府が説明責任を負わなければならないような権力の濫用を認識してきたわけです。インターネットでこのことは変わらない ー むしろ、インターネットに接続しているヴァーチャルな個人誰もが貢献できるという意味では、ネットによって情報がより手に入れやすく、広めやすくなり、より民主的になってきます。
それにもかかわらず、多くの人がウィキリークスのような組織が出てくると、情報の自由という地図を描き直そうとします。通常は言論の自由を守っているような政治権力や政治機関が、突然、ウィキリークスが示す危険、安全保障への脅威を、そう、「テロ」という言い方をしてまで警告し出すのです。そうすることで、彼らは民主主義の価値観と人権を守ることに失敗しています。実際、彼らは逆のことに貢献してしまっているのです。どんな犯罪が世の中に知られてはいけないかなんていうことを規制するのは政治家の特権ではないし、そうであってはいけない。規制がなかったから、メディアを介してそうした犯罪が知らされるようになってきた歴史があるわけですし。
劉暁波は、中国における人権、民主主義、言論の自由のために闘い、昨年ノーベル平和賞を受賞しました。同様に、ウィキリークスは腐敗や戦争犯罪、拷問(その他多くのこと)を公開 ーー 時にはノルウェーの仲間も ーー することで、世界的にとても価値あるとされることのための闘いに貢献してきました。最も新しいところで言えば、チュニジアの大統領一家が経済をどう取り決めてきたかを明らかにすることで、ウィキリークスは24年間も続いてきた独裁体制を停止することに小さな貢献を果たした。
そういった情報を公開する権利を禁止したり反対することは犯罪です。いくつかの(あるいはすべて)の公開されている資料の中身について私たちがどう考えるかということに関係なく、その権利は守られるべきものなのです。ウィキリークスをノーベル平和賞に推薦することを私は誇りに思います。
スノーレ・ヴァーレン、国会議員/国会議事堂

***
去年、劉暁波さんの受賞の際、アメリカは中国の弾圧を批判する一方で、同時 にウィキリークスの活動も妨害しており、そのダブル・スタンダードっぷりに非難の声もありました。もし、本当にウィキリークスが受賞するようなことになっ たらアメリカはどうするのでしょう?各国にボイコットを呼びかけるのでしょうか。そしたら日本はどうするのでしょう?さてさて、どうなることやら。

ヴァ─レン氏

2011年1月6日

便利なサイトいろいろ(リーカー向け)#cablegate #wl_jp

ウィキリークスを含めたいろんな告発サイトを読み、その情報を広める人たちをリーカーと私は勝手に呼んでいます。
(漏洩者/告発者はSourceだから、間違いではないかと…)

そんなリーカーに便利なサイトを今日はご紹介。

まずはCable Search
Googleアラートを使って、例えばWikiLeaksのサイトとJAとかJapanなどのキーワードを設定すると、キーワードが含まれた公電がアップされた際に通知メールが届きます。
これはこれで便利なのですが、実は検索があまり正確でない。見落としがあるのです。
でも、Cable Searchはかなり正確。
重要度が分かる格付けシステム付きだし(ただし日本関連の公電はほとんど評価されてないです)。
でも正確過ぎるという難点も。例えば、Japanが本文に入っている公電が全部出てくるので、そこまで関係ないブラジリアやマドリッドからの公電もヒットしてしまう。
ちなみにこのサイトは、Eccar(European Centre for Computer Assisted Research/コンピューターによる調査のための欧州センター)とVVOJ(オランダ-フラマン語圏の調査報道ジャーナリスト連合)のコラボだそうです。

次ににも言及したCable Tags
ほとんどのタグや本文内の略語の正式名称が、ここでカバーされているようです。

3つ目はPrivet Bank
Tassaはスウェーデンの犬ですが、こちらはウクライナの猫によるサイト。(ページの一番下までスクロールすると、今日のミルクを得るためにキーボードの上で頑張る猫の同志がいます。)
Crypto, Covert, Cy, Spanky, Cyndiという名前の5匹の猫だそうです。

由来はこちら→Crypto cat(NSAのサイトへジャンプ)

WikiLeaksからアップされた公電が、実は削除されたり編集されているということにお気づきでしょうか?ざっと見た感じ、個人名を匿名にしたとか、そういう変更が多いようです。
そんな削除された公電や編集前の公電も保存&公開&比較しちゃってるのがこのサイト。
このサイトの一番の利点は、Aftenposten紙やGuardian紙などが独自公開した公電もチェックでるということです。現時点でそういった「非公式」公電は300以上あります。
このサイト、もともとは銀行関連のリークをしているサイト。
ウクライナ最大のPrivat Bankにちなんで、Privet Bankというサイト名にしたと思われます。
(Privetはロシア語で「こんちは!」とか「やあ!」、英語で言えば「Hi!」の意味。Privet Bankは「やあ、銀行」となる。ちなみにウクライナでは東部ではロシア語、西部ではウクライナ語が使われることが多い。)

最近、飽きてきた猫たちは新しい遊びを始めたそうです↓
Talking Cats Play Pattycake(Youtube) 

4つ目はDazzelpod
これもPrivet Banksと同じく、公電のすべてのヴァージョン(編集過程)が分かるようになっています。例えば、同じ文書番号でも#1、#2と異なるヴァージョンがある公電もあります。こちらの方が、見やすいです。
ただしこちらはWikiLeaksがアップした「公式」公電しか見れません。

5つ目はKABELS
こちらも公電検索エンジン。
オープン·ソースで早い、見やすい、安全(全般的にSSLで、ログやトラッキングの記録は残らない)!

6つ目は翻訳コラボ·サイトCrowd leak
ハクティビスト集団AnonymousによるOperation leakspin作戦の進化型。
Operation leakspinは公電リークへ世間の注目を集めるための作戦の総称で、公電の翻訳·分析·要約などを呼びかけていました。(公電翻訳をしているTassaも知らず知らずに作戦に参加していたということに!)
この翻訳&要約をもっと洗練された形にしたのがCrowd leak。独自の記事もあります。写真付きで見やすい!
でも、最終更新が1月3日なのが気になる…。
サイト名はCrowdjournalism(Crowdsourced journalism)にちなんでいます。

誰もがニュース/知識の創造に参加、修正ができる、草の根ジャーナリズムの流れの一環。権力や企業寄りのバイアスが少ないという点が利点だと主張しています

ちなみにLeakspinは、ロイツマガールの別称リークスピン(Leekspin/長ネギスピン)をもじったものだそうです。リークスピンはフィンランドの民謡とアニメ『BLEACH』の映像を組み合わせたフラッシュ動画らしいです。Anonymous、幅広いな…。

他の犬猫も頑張ってるのだねぇ…

2010年12月9日

真っ当なビジネスとは #WikiLeaks

[追記]
Flattrの共同設立者の1人、Peter Sundeは、Pirate Bayの立ち上げ人でもあります☆
そりゃあ、WikiLeaks応援するわな。 

 ***

企業による資金ルート遮断作戦によって苦戦しているウィキリークスに力強い味方が!
DataCellというアイスランドの中間支払い処理を行っている会社です。

Andreas Fink(アンドレアス・フィンク)CEOは、VisaMastercardの決定を不服とし、ウィキリークスの寄付金の送金サービスを続行するとホームページで発表。以下抜粋&翻訳。

***
127
[一部省略]
言論の自由は、検閲や制限なく話せる自由だ。言論の自由は国連人権宣言第19条で認められ、国際人権法で認められた人権である。さらに、欧州、アメリカ大陸、アフリカそれぞれの国・地域の人権法でも認められている。[訳注:アジアと書かれていないのが考えさせられる…]
ウィキリークスが何か罪を犯したなんて、考えるのもバカバカしい。もし、ウィキリークスが犯罪的ならば、同じ情報を流している CNNBBC、ニューヨーク・タイムズ、ガーディアン、アルジャジーラといったその他大勢も犯罪者ということだ。だけど、誰も彼らに[そういった意味で]触れようともしない。まだニューヨーク・タイムズを購読することもできるし、クレジットで買うこともできてるだろう。
世界のどこかで、何かの犯罪で、ウィキリークスが組織として告訴されたということも聞いていない。結論は、ウィキリークスは我々の人権のために闘っているのだから、彼らに寄付するのはただただ名誉なことである、ということだ。
DataCell はクレジット・カード支払い処理を手伝いながら、ウィキリークスのために業務を行うまでだ。このことをいろんな視点からどう捉えることもできる。[だが]我々は誉れ高い組織のために、彼らがサーバー上での読み込みと、人々が読みたがっているメッセージ[おそらく公電]の配信とに必要な資金を得る手伝いをしている。
VisaMastercardのような世界規模でのクレジット・カード決済を独占している大企業が、法律よりも政治勢力を優先しなければならないと考えているなら、何億ユーロという損害を覚悟しなければならないし、相当な取引を失う覚悟もしなければならない。このことで、世界規模のクレジット・カードが終焉するということも十分ありうるだろう。

アンドレアス・フィンク
DataCell ehf CEO


***

翌日には、さらに強調するような文章を掲載。


***
128
[一部省略]
ウィキリークスに対し支払い処理を行っているDataCell ehf は、寄付が再び可能となるよう即刻、法的措置を取ることに決めた。ウィキリークスがVisaのブランドに傷をつけたとは思えない。ウィキリークスへの支払い停止は顧客との合意を反故にするものだ。Visa利用者はウィキリークスへ寄付する意志をはっきりと示しており、Visaはその要求を満たせていない。ウィキリークスへ送金をする場合に比べれば、送金を阻止する方が、彼らのブランドをもっとずっと傷つけることになるだろう。大勢のVisaの顧客が、私たちに、寄付が実際できるかということを確認してきた。また彼らはVisaが彼らを拒否したことを不服としている。Visaが私たちを締め出そうとしている政治的圧力の下にいるのは明らかだ。Visaのような世界クラスの会社は政治に関与すべきではないし、送金という得意分野で普通にビジネスをすべきだ、と我々は強く信じている。ギャンブルやポルノといったビジネスに対し送金することは、彼らにとって何ら問題ない。人権を掲げるウィキリークスへの寄付の方が倫理に反するというのが何故かなんて、私の理解を超えている。

VisaはウィキリークスとDataCell ehf に対し大きな損害を与えた。支払いを7日間以上差し止めるということはありうるかもしれないが、今後一切の寄付を拒否するというでは、寄付そのものが成り立たなくなる。これは明らかにウィキリークスにとって財政上の大きな損失を引き起こすわけで、これこそが差し止めの唯一の目的のように思われる。これはVisaのブランドがどうこうの問題ではなく、政治問題だ。Visaはこういったことに関与すべきでない。

寄付をしたいという方は振込を利用してください。 そして、地域にあるVisaの取引会社に行って、Visaを使ってウィキリークスに寄付をしたいというあなたの誠実な要望を分かってもらってください。その間、私たちウィキリークスをサポートすることに全力を尽くします。

アンドレアス・フィンク
DataCell ehf CEO
***

こういう粋なCEOもいるんだな、とちょっと感動しました。
まあ、リスクもあるけど、いい宣伝にもなるし、なかなかしたたかな社長さんなのかもしれません。
でも、こういうCEOが成功できる世の中になるようWikiLeaksは頑張ってるのだと考えれば、この反応は当然か。

それからスウェーデンのMalmö(マルメ)にあるFlattrという会社もウィキリークス支援を発表しました。
以下、SVTの記事の一部翻訳:

***
社長のLinus Olsson(リーヌス・オルソン)氏は
「現時点で何の判決も下されていないのに、(送金停止を)続けるのは違法だ。」

「アサンジ氏はスウェーデンで一個人として起訴された。ウィキリークスが起訴されたわけではない。」

「ウィキリークスに寄付したいという人がいるなら、我々はその手はずを整える。警察とのゲームに付き合う気も、勝手な規約を作るつもりもない。」

と、語っている。

今のところ、約3500人がFlattrを通じてウィキリークスに寄付をしている。寄付金は目下増加しており、おそらく一連の騒動が増加の原因だろう、とオルソン氏。
寄付金は直接ウィキリークスに行くのではなく、同サイトの運営の法的支援をしているオランダにある基金に送られる。
MastercardVisaPaypalのような大企業は、違法行為をしているとの理由でウィキリークスとの関係を切っている。
MastercardVisaとは異なり、Flattrのホームページに対する外部からの攻撃はない。

***


ちなみにFlattrはソーシャル・マイクロ・ペイメントという画期的な寄付システムを採用しています。
この方式だと送金遮断はかなり難しくなるそうです。興味のある方は、ホームページをご覧下さい。(てか、この紹介文かなり愉快な書き方してるな…。)

さらに!Paypalが堪忍したのか、口座資金凍結を取り消したようです!
口座への新たなる寄付は制限されたままですが、口座にすでに送られた寄付金はウィキリークスへ送金されるそうです↓
Paypal släpper Wikileaks-tillgångar


[追記]
Flattrに関する翻訳元になった記事は、SVT textにしかありません。時間が立つと消えてしまうので、一応原文を張っておきます。

Malmöföretag hjälper Wikileaks

Malmöföretaget Flattr är ensamt om att
förmedla donationer till Wikileaks.

Ingen är vare sig dömd eller åtalad
för läckorna från Wikileaks, och så
länge det gäller kommer Flattr att
fortsätta förmedla pengar till
organisationen, säger Linus Olsson,
bolagets styrelseordförande.

-Och det Assange anklagas för här i
Sverige rör enbart honom som person,
inte Wikileaks, säger Olsson till TT.

-Om någon vill stöjda Wikileaks med
pengar, ordnar vi det. Vi ska inte
leka poliser eller stifta egna lagar.

Hittills har ca 3.500 personer donerat
pengar till Wikileaks via Flattr.
Bidragen har ökat på senare tid enligt
Olsson, sannolikt som följd av all
uppståndelse.

Bidragen går inte direkt till
Wikileaks, som inte är någon formell
organisation, utan till en stiftelse
i Nederländerna som juridiskt stödjer
verksamheten.

Stora företag som Mastercard, Visa och
Paypal har brutit med organisationen
med motiveringen att den sysslar med
illegal verksamhet.

Till skillnad från Mastercards och
Visas hemsidor har Flattrs sajt inte
utsatts för några attacker utifrån.


英語で読める記事はこちら(The Local)。

ウィキリークス応援団 2


まだまだウィキリークスを支援する人はいっぱいいます。
ミラーサイト*もすごい勢いで増殖してます。さっき見たら1300を超えていました!

*コピーサイトと書いたら、「コピーは情報が古いままだけど、ミラーはオリジナルとシンクロして常に情報が書き換えられるからミラーサイトと言うべき。」というご指摘を頂きました。

すごいことに、国家単位の応援団まで現れました。
なんとボリビアは政府サーバーでWikiLeaksのリーク内容のホスティングを開始しました。
南米の左派が強い国では、ウィキリークスを支援する政府がいくつかあるようです。
エクアドルは、「うちの国に逃亡しないか?居住権も無条件であげるよ。」と申し出てくれましたし。

う〜ん、これは心強い!

さらに、ブラジルの大統領もウィキリークスを擁護!

国連職員のフランク・ラ・ルエ(Frank La Rue)言論表現自由の権利の促進・保護に関する特別報告官も「米国はアサンジ氏に対して立件することはできないだろう。もし、それでも立件するとすれば、この件は言論の自由にける非常に悪い例となる。」と言っています。

偉い人!(じゃなくてもいいけど、特に偉い人!)ウィキリークス応援宣言を出してください!

2010年12月7日

ウィキリークス応援団 #wikileaks


ウィキリークスを締め上げる国家、銀行、企業がいる一方で(ウィキリークス包囲網)、ウィキリークスを支援する人たち世界中にたくさんいる。 


記事では、「支援者がいることもある」だなんて不自然な日本語になってるのが、記者の微妙な立場まで想像されてしまうのだけれど。

GuardianSpiegelLe Monde、El Paísといったリーク内容を事前に得ていた新聞媒体、 国境なき記者団、欧州各国の海賊党Pirate Party)それにコピーサイトを作ってウィキリークスを増殖させている人たち(コピーサイトは現在700以上!)。公式な声明はリーク後に出してないみたいだけど、アムネスティ・インターナショナルからは2009年に(New Media部門)をもらっているし、スウェーデンのプロバイダー、Bahnhofは「純粋にビジネスのため」と言いながら、サービスを止めてない。前にも書いたダニエル・エルズバーグ氏のように(「沈黙と嘘」が命を奪う)、個人でウィキリークスを応援する人もたくさんいる。[追記:エルズバーグ氏は7人の賛同者とともに「WikiLeaksへの攻撃は私への攻撃と見なす!」といった旨の声明文を発表。]

その中でも強力な応援団、Anonymous(「匿名」)がすごい。
顔がばれないように、映画V・フォー・ヴェンデッタ』のあのマスクをつけていろんな活動をしてるらしい。そんな彼らの『アサンジ仇討ち作戦』声明は時代遅れをひと回り回ってもはや新しい。思わず日本語訳。

***
アサンジ仇討ち作戦
Operation Avenge Assange

「史上初の本格的情報戦争に参戦せよ。戦場はウィキリークスである。君たちは兵士だ。」
ジョン・ペリー・バーロウ
“The first serious infowar is now engaged. The field of battle is WikiLeaks. You are the troops.”
– John Perry Barlow


ジュリアン・アサンジは我々が大事にしているものすべてを神としている。彼は一貫して検閲を軽蔑し、検閲と闘ってきた。おそらく史上もっとも成功を収めた国際的なトロールであり、彼が恐れるものは何ひとつありゃしない(アメリカ政府でさえ)。Julian Assange deifies everything we hold dear. He despises and fights censorship constantly, is possibly the most successful international troll of all time, and isn't afraid of fucking anything (not even the US government).

今、ジュリアンは国際指名手配犯として第一級の注目を集めている。現実においてもヴァーチャルの領域でも、だ。世界中の政府がジュリアンの血を求め、政治家たちは最近のリークに激怒し、彼の祖国でさえ彼を狼の群れの中へ投げ捨てた。オンライン上で、ウィキリークスは大規模DDoS攻撃の的である。法律と、汚職にまみれた現職議員への徹底的な迎合による攻撃の的でもある。これらの攻撃がこの男の口を封じるかもしれない。
Now, Julian is the prime focus of a global manhunt, in both the physical and virtual realms. Governments across the world are baying for his blood, politicians are up in arm about his recent leak, and even his own country has abandoned him to the wolves. Online, WikiLeaks is a focus of mass DDoS attacks, legislation and downright pandering to the corrupt incumbents which would silence this man.

それゆえ、Anonymous(「匿名」)はジュリアンのために反撃する機会を得た。我々はすでにのしかかっている抑圧的な未来に対抗する機会を得た。我々は史上初の第一次情報戦争を戦う機会を得た。
Therefore, Anonymous has a chance to kick back for Julian. We have a chance to fight the oppresive future which looms ahead. We have a chance to fight in the first infowar ever fought.

1PayPal(ペイパル)は敵だ。DDoS攻撃が計画されているが、その一方でボイコット(不買運動)もする。友人や家族にもそうするよう促してくれ。
1. PayPal is the enemy. DDoS'es will be planned, but in the meantime, boycott everything. Encourage friends and family to do so as well.

2.現時点でリークされている公電をできる限り広めてくれ。リーク公電をハードドライブに保存し、CDにコピーしてばらまくんだ。最終目標は人間DNS(インターネットを完全にシャットダウンしない限り止められない)だ。
2. Spread the current leaked cables as much as possible. Save them to hard drives, distribute them on CD's, mirror them to websites and seed them on torrents. The end goal is a human DNS - something that can only be stopped by shutting off the entire internet.

3.タイム詩のパーソン・オブ・ザ・イヤーでジュリアン・アサンジに投票せよ。これは彼の運動そのものに与するわけではないが、必要なだけの人目を引くことにはなるだろう。(http://tinyurl.com/2wb7ju8)
3. Upvote Julian Assange for Times 2010 Person of the Year. While this might not aid his cause, it will get him much needed public exposure. (http://tinyurl.com/2wb7ju8)

4.声を上げろ!TwitterMySpaceFacebook、その他のソーシャル・ネット・ワーキングサイトは重要な情報配信のハブ[中心]だ。知り合いすべてが何が起こっているかを気づかせてくれ。たった1人でもいいから次に誰かに伝えるよう説得できたなら、それを毎日できたとしたら、情報は幾何級数的に広まるだろう。
4. Get vocal! Twitter, MySpace, Facebook and other social networking sites are crucial hubs of information distribution. Make sure everyone you know is aware of what is happening. If you can convince just one person to tell one other person every day, the spread of info will be exponential.

5.もしやる気があるなら、自分の国、地域に関する公電をプリントアウトしてばらまこう。バス停や駅、街灯に貼り付けよう。工夫して、人目を引くようにするべし。落書きでウィキリークスのサイトを宣伝するのも素晴らしいアイデアだ。
5. If you're up for it, print out cables which are relevant to your area and distribute them. Post them on bus stops, train stations, street lamps. Be creative and catch people's attention. Using graffiti to spread the WikiLeaks website is also a great idea.

6.地域の議員に、市町村長に、その他コンタクトをとれる政治家ならとにかく誰でも、不平を訴えよ。リークに関するコメントを求めよ。一字一句を記録、ないし録音すべし。
6. Complain to your local MP, mayor, or whichever political figure you can contact. Ask him for comments about the leaks. Record every word that is said.

7.抗議せよ!行進を計画せよ、嘆願書を出せ、行動せよ。数がとにかく物を言う。
7. Protest! Organise community marches, send around petitions, get active. This cannot happen without numbers.


要するに
抗議せよ
伝えろ
尋ねろ
戦え

TL; DR
Protest.
Inform.
Enquire.
Fight.




インターネットの未来はどうなるか分からない。
我々はAnonymous
我々は許さない。我々は忘れない。
我々に期待せよ。
The future of the internet hangs in the balance
We are Anonymous.
We do not forgive; we do not forget
Expect Us.
***

最後の4行はお決まりの文言らしい。
でも、こういうことをフツーの人がフツーにやってたりするから、面白いよな〜と思う。

「匿名」だからインターネットとの相性はよさそうです。
 

2010年12月6日

Tassaの勝手にWikiLeaks応援宣言/Tassa's personal WikiLeaks support declaration


「私がウィキリークスを応援せずにはいられない理由」

ウィキリークスを非難する際、主に2つの言い方があるようです。

ひとつはリーク内容は、「危険である」という主張。無実の人の命までも危険にさらす、というヒラリー・クリントンの声明もそれです。

もうひとつはリーク自体の価値を下げるやり方。「こんなの大した情報じゃないよ。」とか言うやつです。BBCのラジオなんかでもそんな意見を聞きました。

「危険だ」という主張はフェアな言い方ではありません。もしくはそう判断するのは時期尚早です。リークのせいで犠牲者が出た、という公式な発表はまだなされていません(アサンジ氏は、そうであったらもっとメディアと政府が騒いでいるはずだ、とTED talksで言っていました。)それどころか、アフガニスタン戦争機密文書のリークによる犠牲者はいなかった、という国防総省の公式発言もありました。もしかしたら起こるかもしれない犠牲を心配するより、今現在進行している国家が関与する虐殺、虐待に目を向けるべきです。今の世界にある多くの受難は、まちがいなく政治的な決定が引き起こしたものです。そしてACTAのような重要な事項が不当なやり方で決定されています。天災ではなく人災なのです。

「大したことない」という意見も正確ではありません。まず25万という膨大な量の電報を読み切ったわけではない、ということ。次に、重大なリーク内容を一部の専門家は知っていたとしても、ほとんどの人間が知らされてないことの方が多いわけです。アメリカの核がヨーロッパにあるとか、アメリカが自国領土の外で監視活動を行っていた、とか。その他もろもろ。

どちらの言い方も、「権力の視点」または「国家の視点」からの言い方のような気がします。それは、私たちの言論の自由がすでにどれだけ失われてしまったかを示していると思います。政治を語るとき、どれだけの私たち自身の語彙を使っているでしょうか。私たちは本当に「国益」について考えるべきなのでしょうか。(てか、公共の福祉っていう意味で「国益」を本当に考えてる政治家は少ないんじゃ…)「政治とカネ」って言っただけで、なんか批判した気分になってないでしょうか。親切に用意された権力の言葉、紋切り型の言葉を使わなければ政治討論ができないなんて、おかしなことになってます。思考と言語は切っても切り離せない。ジョージ・オーウェルの『1984』に出てくるニュースピークは象徴的です。私たちの生活のすみずみに関わってくる政治。それを語るのに新しい言葉が必要です。ニュースピークのような統治者が用意したものではなく、下から湧き上がってくるような言葉が。

リークされた公電は権力の言葉で書かれています。公電の内容を権力の言葉で議論してしまうのでは、リークされたことの意味が半減しています。

言論の自由に反対する人は誰もいないはず(と思いたい)。言論の自由がプライバシーだとか他の権利と衝突する場合、バランスをとらなきゃいけないというのは周知のこと。言論の自由より大事なことがあるっていうのももっとも。でも言葉もまた、その大事なことのためにある。だから言論の自由をまったく捨ててしまうなんてことはできない。親米か反米だとか、右か左か、保守か社会主義者かアナーキストとか、そんなの関係ない。
嘘とか捏造された情報でなく、正しい情報が議論(言論)には必要です。そりゃあ、いろんな意見を持った人がいて当然だけど、持ってる情報がそれぞれ違うのに、どうやって意見をひとつにまとめられるのさ?どうやって何かを解決できるのさ?

戦争で議論の的になるのは、犠牲者の数。その多寡でのみ個々の戦争について考えるのが正しいとは思わない。でも、その多寡でつまずくことも多い。戦場で、たった1人で死者の数を正確に数えることができる人間はいない。だから証言は重要で、イラクとアフガニスタンのWar Logsのリークがなければ、ここまで正確な数は出なかっただろう。

議論のための議論は終わりにしませんか。人間の手を通して書かれたものである限り、公電やWar Logsが絶対的な真実を物語っているとは言えないと思います。でも、リークのおかげで今までよりかは正しい情報は手に入った。ましな議論もできる。あとは世直し!

以上、私の勝手にWikiLeaks応援する宣言。

***
(The following is not an exact translation of the above Japanese text, but contains the major argument)

"The reason why I cannot help supporting WikiLeaks"

There seem to be two major ways of denouncing WikiLeaks.

One is to insist that the revealed information “endanger” lives of people including “innocent citizens.”
Another is to lower the value of the information itself, saying like “this is nothing new.”

The former is not fair to say, or at least too early to do. We haven't heard about any official report about how the leaks were practically dangerous. Instead Pentagon officially stated that the revelation of the classified Afghanistan war documents has not caused any victim so far, which was not really in the spotlight (ex. see articles of BBC and McClatchy). We must see the fact that the tremendous crimes, including murder and abuses of the innocent people, are committed, directly or indirectly, by nation states. Lots of suffering of the people are undoubtedly caused by the political decisions, some of which are made in an illegitimate way by a few persons (for instance, ACTA). That is no more natural disaster but clearly man-made.

The latter argument is also incorrect. First of all, we haven't made it to check all the cables yet. How can you judge the value of the leaks so early? Second, even if the insistence that some of the leaked facts were already familiar to experts, most of us were not well-informed about such things as U.S. nuclear weapons deployed in several European countries, U.S surveillance in foreign countries and so on.

Both attitudes – to regard the leaks as dangerous or as trivial – seem to me to represent “views of power” or “view of states”, which shows how deeply our freedom of speech has already been undermined. For, when narrating or discussing politics, we stopped, consciously or unconsciously, using our own words Do we really have to care about “koku-eki”, national interests, instead of caring about people? (and I don't think that so many politicians care about national interests in terms of the public good.) Don't we get satisfied by just saying the words “seiji to kane” (politics and money)? We cannot talk about the world without borrowing “power vocabulary” or political clichés, which are particularly provided for us. Thoughts and language are inseparable, which Newspeak in 1984 showed in a horrible way. It is important to obtain new words in order to talk about politics – related to all the aspects of our life.

The cables were written in the language of power. We would not be reflexive enough to understand the meaning of this revelation if we use the language of power for discussion.

Nobody, I hope, is against freedom of speech. Although there is such a common sense that freedom of speech sometimes needs to balance with other sorts of human rights, we can never completely dump it. We mustn't. It does not matter whether you are pro- or anti-America, right or left, a conservative or a socialist or an anarchist. Our discussions should be based on correct information, not on distorted nor fabricated one, so that the discussions can, in the end, lead to some solutions. Surely people have different political perspectives. But, without sharing the same information, how can we reach agreement?

How often the distracting interest about the number of war casualties hiders us from seeing more important things including those killed in wars themselves! To make the discussion further, it is the first step to know that number. In that sense, , the witness has great significance, since no single person can exactly count the bodies. Without War Logs, we would have never known so much about the wars.

It is time to stop debating for debates. We've got much better information to discuss things in a right way. This means that we'll find better ways of facing the world.


This is the Declaration of my personal support for WikiLeaks!


2010年12月1日

「沈黙と嘘」が命を奪う

1971年、ペンタゴン・ペーパーズ(ベトナム戦争に関する極秘報告書)をリークしたダニエル・エルズバーグ(Daniel Ellsberg)という人がいる。



http://www.bbc.co.uk/news/world-11879951

Speaking to BBC World Service, Mr Ellsberg disagreed with US Secretary of State Hillary Clinton's statement that the latest leaks could endanger lives.
"That's a script that they role[rollの間違い?] out every time there's a leak of any sort," he said.
It is not leaks, but "silences and lies" that put peoples' lives in danger, he believes.
【訳】
エルズバーグは BBC World Serviceに語った。エルズバーグ氏は、ヒラリー・クリントン米国国務長官が言うリークは人命を危険にさらしかねないという意見に異議を唱えた。「国務長官の言葉は、何かしらのリークがあると決まって連発するいつもの台詞だ」と、氏は言う。人々の命を危険にさらすのはリークではなく、「沈黙と嘘」である。


私はこの人も ペンタゴン・ペーパーズのことも知らなかった。
Wikipediaで見ただけだけど、泥沼化したヴェトナム戦争続行の動機の

70% – 屈辱的な米国の敗北を回避するため
20% – 南ヴェトナム一帯を中国の手に渡さないため
10% – 南ヴェトナム人民のより良い、より自由な生活のため

だそうな!
70%が面子のための戦争…。

そういえばWikipediaの創設者はWikiLeaksとごっちゃにされたらたまらん!って怒ってるらしい。WikiLeaksを「人民の敵」とまで言ってます(汗)
“I consider you enemies of the U.S.—not just the government, but the people.”
 http://twitter.com/lsanger/status/8617774721015808

[追記]
リークは危険なのか、という議論に関してはTassaの応援宣言を参照してください。