あけましておめでとうございます。
年が明けて日本関連の公電がアップされました。
捕鯨関連の公電5件です。
3件は東京発、1件はワシントン発、そしてほとんどの大手メディアが見落としたと思われるキャンベラ発の1件。
キャンベラからの公電は、以前にもご紹介したTokyo Digital Journalismで指摘がありました↓
The fifth leak on whaling
東京発の公電の大まかな内容については大手メディアも報道しており(例えばWSJはまとまってたし、シーシェパードからコメントも取っている良記事)、またウィキリークス・ウォッチ・ジャパンでも公電冒頭の要約部分が邦訳されているので、そちらを参照してください。
こちらでは、キャンベラ発の10CANBERRA93の冒頭要約部分と日本に言及のあるパラグラフ2と3の一部を訳しました。
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作成日:2010-02-05
機密度:CONFIDENTIAL//NOFORN
1.(C/NF)要約:ピーター·ギャレット環境·遺産·芸術大臣は、2月4日、コーラルトライアングル・イニシアティブ(CTI)と南極地方の保全·軍事兵站、そしてBleich大使との現在の捕鯨関連交渉において、アメリカとの協力関係強化を話題にした。ギャレットは、オーストラリアが捕鯨に関する現在[提示されている]の協定を受け入れることはできないだろう、と考えている。また、アメリカとオーストラリアは、CTI最重要援助国として、CTIの下で良い結果を出す努力をもっとしなければならない、ともギャレットは感じている。ギャレットは、オーストラリアから南極への飛行便の開始を強調し、S氏か議会議員を入れての[南極]訪問に関心を示した。彼はまた、国際生物多様性年におけるアメリカから出てきているイニシアティブに関するさらなる議論にも関心を示した。
2.(C/NF)ギャレットはBleich大使に、捕鯨に関する米豪間の「ありのままの[robust]」やり取りに感謝しており、彼も率直に話せる気分になる、と語った。ギャレットの考えでは、国際捕鯨委員会(IWC)と関連団体で交渉されている現在の協定は、最終的にはオーストラリア政府に受け入れられることはないだろう言った。いくつかの領域で協定は足りないところがあるからだ。ギャレットは交渉過程はほぼ停止しており、「本当の」提案は何も上がっていない、と言った。オーストラリア議会で話し合われている法案(今年の捕鯨シーズンに向けて日本が計画している「スパイ飛行」の役割を吟味するよう、2月4日緑の党[Green Party]が提案した)は、オーストラリアでの反捕鯨感情を強め、政府が現在の提案を受け入れるのは難しくなるだろう、とギャレットは言った。彼はまたこうも言った、2月22日のIWCの小作業部会ブリーフィング[説明会]はNGOや国際社会に対し議論の状況への注意を換気することになるだろうが、これは交渉上、オーストラリアの政策にとって重要だろう、と。
3.(C/NF)[前略]…[外務貿易省(DFAT)大臣の]Wattはさらに言った。現在の評価として、日本の岡田外務大臣の訪問日程は2月22日のNGOへの説明会に近過ぎるので、日本政府と込み入った話をする機会は得られないだろう、と。
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「スパイ飛行」とは、日本がオーストラリアの飛行機をチャーターして反捕鯨団体を監視することです。
この事実が発覚して、スパイ飛行を禁止する新たな法律の提案が出されたそう。
WSJでも取り上げています(英語)。
WikiLeaks Japan: Japanese ‘Spy Flights’ Pressure Whaling Deals
[追記]
その記事の日本語訳も出ました!日本の反捕鯨船偵察飛行で対日感情悪化-ウィキリークス
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