この番組に触れたニュースもあったので、ご存知だった方も多いと思います。
報道で話題になっていたのは「ストックされている情報は10万人が鍵のかかった状態で持っている。もしウィキリークスがいかなる手段を用いても情報を公開できない事態になった場合は、鍵を10万人に送信して情報が公開される仕組みになっている。」という部分でした。
組織がなくなっても、人々の意志が情報公開を継いでくれる、というわけですね。
ただ、このことは割と前にも言っていたので、私が驚いたのは別のことでした。
それはアサンジ氏のお母さんのことです。
活動家だったらしいということは聞いたことがあったのですが、まさに「この子供にしてこの母あり」というエピソードが語られていました。
活動家だったらしいということは聞いたことがあったのですが、まさに「この子供にしてこの母あり」というエピソードが語られていました。
彼女は活動家で、英国主導のオーストラリア奥地で行われた核実験に関する情報を集めて、科学者らを手伝っていた。ある晩、ジュリアンが母と2人でいたら当局の人間に尋問された。
アサンジ:「ちょっと奥さん、夜中の2時に子供と一緒に外出してるなんて…。母親として、どうなんですかね。政治活動から外れといた方がいいんじゃないですか。」と。そして母は、実際その後10年間、政治活動はしなかった。僕に何も起きないようにとね。僕の人生で体験した最初の「権力と機密の濫用」です。
核実験のことはもう探るな、とお母さんは子供を盾に脅されたわけです。しかも子供の目の前で。
他に印象的だった内容は以下の通りです。
ウィキリークス自身の秘密主義が批判されているというコメントに対し、
「私たちが望んでいるのは政府の透明性であって、[一般の]人々の透明性ではない。」という回答。
個人情報はネットなどで漏洩しまくる一方、政府や企業の情報公開が進んでいない/後退していることを簡潔に批判しているなあ、と関心。
「機密が要らないと言っているわけではありません。そうではなく、国家省庁の内部の人間が、腐敗や濫用があると認めた時に、内部にも外部にもその事態についての説明責任を果たせるような仕組みがない場合、その情報は公開されるべきだということです。私たちはそのパイプ役なのです。」
活動のイデオロギー(共産主義とかなの?何なの?という疑問)に関して、
「私たちは自由報道活動家(free press activist)です。鯨を守れとかそういうことではなく。捕鯨支持なのか、反対なのか、それを判断するための情報を提供するということが要なのです。なぜか。公正な市民社会をつくるには生の判断材料が必要だからです。」
全体的にとても良いインタビューだったと思います。インタビュアーのSteve Kroftは、インタビュー後には「ウィキリークスはやっぱ報道機関だな。」と考えを改めたそうです。
すごくいろんなこと(ウィキリークスに直接、もしくは緩やかに関連したこと)が進行しています。公電も出続けています。
正しい情報はマシな世の中を作るきっかけになると、改めて感じさせる出来事が多くなるかも。
[追記]
よく考えたら、アサンジのお母さんもアサンジだった…。きゃー。ジュリアンのお母さん、が正解。
0 件のコメント:
コメントを投稿